慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)は、2050年における家族・パートナーシップ・つながりの多様化を研究テーマとした新組織「ネクストファミリー研究センター(仮称)」設立に向けた活動を開始し、立ち上げと運営をデサイロが支援しております。

阪井裕一郎准教授による「2050年の家族・パートナーシップ」に関する研究&社会実装プロジェクト

事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングル。一対の男女による結婚と出産を前提とする「標準家族モデル」では捉えきれないような、多様な家族のかたちが急速に広がっています。

このように家族のあり方が多様化する社会においては、住宅や保険、通信、食品、子育て関連など、私たちの生活を支えるあらゆる産業がその変化に応答していく必要があります。さらに、企業や行政といった組織の制度設計(たとえば人事制度、福利厚生、法務上の取扱など)においても、既存の婚姻・血縁を基準とした枠組みでは対応しきれない局面が増えています。

また、国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2020年の50歳時未婚率(50歳時点の未婚割合)は男性が約28%、女性が約18%と過去最高を記録し、この傾向は今後も続くと予測されています。 さらに離婚率の増加、少子高齢化により単身・独居者の割合が増大する中でさまざまな社会課題が生じてきており、これまでの家族の形に縛られない新しい繋がりが模索されています。

こうした問題意識のもと、家族社会学を専門とし『結婚の社会学』や『事実婚と夫婦別姓の社会学』などの著書で知られる慶應義塾大学文学部准教授・阪井裕一郎氏を中心に、研究・社会実装プロジェクトを設立。本プロジェクトでは、20世紀的な「家族のかたち」からの脱却を前提に、2050年の家族像=ネクストファミリーのかたちを学際的に探求。そうして描かれた未来像からバックキャスティングして、事業や経営のあり方を再構築していくためのソリューションを開発していきます。

阪井 裕一郎(さかい・ゆういちろう)
慶應義塾大学 文学部 社会学専攻 准教授。1981年、愛知県生まれ。大妻女子大学人間関係学部准教授を経て、現職。博士(社会学)。専攻は家族社会学。著書に『結婚の社会学』(ちくま新書)、『仲人の近代――見合い結婚の歴史社会学』(青弓社)、『事実婚と夫婦別姓の社会学』(白澤社)、共著に『結婚の自由――「最小結婚」から考える』(白澤社)、『社会学の基礎』(有斐閣)、共訳書にエリザベス・ブレイク『最小の結婚――結婚をめぐる法と道徳』(白澤社)など。